『メルカリShops』出店で
意欲的なネットショップを展開

 JAグループ茨城は今年10月にフリマアプリ『メルカリ』に新設された、事業者向け『メルカリShops』に、全国のJAグループとして初めて出店しました。出店の狙いや今後の予定などを中央会深谷専務に伺いたいと思います。

 
深谷専務
(深谷)
 『メルカリShops』を運営する株式会社ソウゾウ(以下ソウゾウ)と2021年10月26日に包括連携協定を締結しました。ソウゾウのグループ会社である株式会社メルカリ(以下メルカリ)と、メルカリのグループ会社である鹿島アントラーズとは、JAグループ茨城が以前からスポンサーとして双方での魅力発信をしてきたというご縁があり、今回の出店のきっかけにもなりました。

 

『メルカリShops』に出店するメリットは?

(深谷)
 インターネット上で販売を行うネットショップは、直売所などのリアル販売にはないいくつかの特徴があります。遠方の人にダイレクトに売れる、購入前に多くの人に商品を見てもらう宣伝効果、オーダーが来て商品を揃えることで食品ロスが出ないなど、特にコロナ禍では大活躍となりました。郵送料がかかるというデメリットをメリットが完全に上回っています。『メルカリ』では月に2,000万人以上の利用者がいるので、そこで常陸牛や干しいもなどの名産を紹介しながら販売できています。また、メルカリは若年層の利用者も多く、将来に向かって伸びが期待できるのも魅力だと思っています。

 

どういった県内商品の販売を予定していますか?

(深谷)
 現在は全農いばらき『ポケットファームどきどき』扱いの商品を、先陣を切るかたちで販売しています。今後は県内各地域の特産物を積極展開していきたいと思っています。また鹿島アントラーズの選手とのコラボ野菜セットも、あっという間に完売しました。こういった企画はたいへん面白いと思います。

 JA直売所で買えばどれも新鮮で安心だけど、ちょっと遠くて・・・という経験がある方も多いと思いますが、JAグループ茨城『メルカリShops』なら美味しく新鮮で安心なものを出荷できると思っています。

 

他におススメできる商品は予定されていますか?

(深谷)
 近々、有機野菜、無農薬野菜販売にも力を入れていきたいなと考えています。

 国が2050年を目標に定めたカーボンニュートラルに対して、農水省が『みどりの食料システム戦略』という解決策を提案しました。二酸化炭素排出につながる化学肥料、農薬の使用を抑えたり、有機栽培も全農地の25%まで広めていこうという意欲的な戦略です。確かに理想的ですが、現在売られている慣行農業の野菜などと比べると、ともすると見かけがちょっと劣るのに、手間がかかる分だけやや高価といったところは、特に過渡期に苦労するだろうと思っています。それでも健康意識や生活の質を高めようとする利用者層の増加と共に、積極的に買って食べてくれる人たちが増えています。

 こういった商品は、一般の野菜の横に並べて売るより、ネットショップの方がずっと向いています。さらに、売れるかどうかわからないまま店頭に並べて傷んでしまうというロスも避けられます。茨城県内のいくつかのJAもすでに有機栽培に積極的に取り組んでおり、今後はこういった取り組みが増えていきます。ぜひ『メルカリShops』で販売できたらと考えています。

 

その他に期待できるところはありますか?

(深谷)
 ネットショップの最大の魅力はデータ活用です。購入してくれた人がどういった人たちなのか、どういう時期に買ってくれたのか、それはいつもの年より暖かかったのか、何か流行の兆しがあったのか・・・こういった売れた時の要因が何に相関していたのかなど、これからのビジネスでは重要性が増します。それを詳細に分析できるビッグデータ解析や、その傾向を見つけるためのAIなど、デジタル技術が活用できる時代になりました。メルカリでは 需要と供給をマッチさせるため、AIの判定した購入確率が高いであろう商品群を個人に「おすすめの商品」として提供する、パーソナライゼーションに注力していくようです。そしてそのための体制強化を図っていると聞いています。

 JAグループ茨城でもデジタル化の推進を図るうえで、こういったデータ解析を活用し、できたものを単に売るという農業から、顧客が欲しいものを創っていく農業をめざしていくべきだと考えています。

 こういった分野でも、最高のパートナーだと思っています。

 

興味深い取り組みになりますね。

(深谷)
 はい、その通りです。今後、どういったデータ連携ができるかを協議していきたいと思います。現在は個人情報をメルカリ側が持っていて、お客さまに無断で開示はできません。JAグループ茨城側も生産情報はたくさん持っているので、その掛け算をどうやっていけば、消費者の皆さんや農家のみなさんがWin-Winになれるのかを一緒に考えていければと思っています。

 

ありがとうございます、大いに期待できそうで楽しみです。

 

 

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