やさしい法律「たいじの権利について」

2019年8月15日
 7月30日(火)にJAさわやかモーニングでやさしい法律「たいじの権利について」が放送されました。 放送内容については下記の通りです。(アはアナウンサー、杉は杉下弘之弁護士です)

今月は「たいじについて」ということですが、「先生」、もしかして鬼ヶ島のあの桃太郎の鬼退治の話ですか。

イヤイヤ違うのですが、鬼ヶ島の桃太郎伝説は日本には何カ所かありますが。

あーびっくりした。余談ですが、その鬼ヶ島ってあるんですか。

はい。日本にも桃太郎伝説の鬼退治の話は岡山・岐阜とかにあります。

そおですね。先生はどこかに行ってきましたか。

はい。私は高松市の沖合4㎞にある「女木島」、女の木の島と書きますが、そこには行っています。

確か、きびだんごは食物の「富」。犬は3日飼ったら恩を忘れない「仁」・猿は「知恵」・きじは難があった時、親きじは羽をひろげ巣を守る「勇気」とされています。

はい。桃太郎は元気な健康な子、そしておじいさん・おばあさんからきびだんごをもらった話。きびは食の富で5つの徳をさとすという話を子供にわかりやすく説いた桃太郎の話ですね。あっ、横道にそれた。

すみません。5つの徳が揃うと人間が幸せになれるとした教えですね。健康と知恵・食・思いやり・勇気ですね。たいじから鬼退治に行きましたね。

イヤイヤ。人間におきかえても同じくお腹の赤ちゃんも同じ考えです。人としての5つの徳を持ち、そして人間としての権利があります。

人間としての権利が母親の体内にある。胎児も同じです。胎児のときから権利があるのでしょうか。

そうです。具体的に説明しますと、ある夫婦が車に乗っていて、交通事故にあったとします。奥さんは妊娠しててお腹に赤ちゃんがいました。つまり胎児です。父親である男性が死亡。幸いにお母さんとなる女性は軽傷でした。

幸いお腹の赤ちゃんは無事でしたか。

はい。現実的には女性が無事でした。でも胎児のお父さんは死亡してしまったわけです。その後、女性は出産して生まれた赤ちゃんのお父さんは交通事故で死亡してしまっているわけですよね。事故を起こした加害者にその事故の時、胎児が生まれて成長することに対して胎児の分の慰謝料などを請求できる権利があります。

つまり、交通事故にあった時に母親の体内に1人の人間がいたと考えるのですね。あ、つまりそれが胎児の権利ですか。

そうです。そして交通事故ではなくても父親となる男性が病気で死亡したり、また父親が離婚してその後、父親が死亡しても胎児には父親の財産の相続権があります。これも胎児の権利なのです。

それでは先生、今月のポイントをお願いします。

今月はちょっと難しかったかもしれませんが、胎児の権利という事でした。母親のお腹の中に十月十日生きていて生まれてくるのが通常の胎児です。母親のお腹の中に宿ったときにすでに胎児にも人間としての権利があるものだということで、法律もその考えを反映していることについてお話しました。