IBS茨城放送のラジオ番組:「JAさわやかモーニング~やさしい法律~(2月13日)~」で「お金を貸したとき」が放送されました

2018年2月19日

2月13日(火)にJAさわやかモーニングでやさしい法律「お金を貸したとき」が放送されました。

 放送内容については下記の通りです。(アはアナウンサー、杉は杉下弘之弁護士です)

先生、お金を貸しても、借用証書がないと貸したお金を返してもらえないという話しを聞いたのですが・・・。

いいえ。そのようなことはありません。先月はこれからお金を貸すときに注意した方が良いことについて話しました(2/6の投稿はこちらからご覧下さい)。
 今月は、借用証書をとらないで既にお金を貸してしまっている時にどういう点に注意したら良いかについて話します。
 借用証書がなくても、貸したお金の返済をもちろん請求できますし、実際にお金を返してもらった事例もたくさんあります。
 「が」なんです。
 借主が「そのようなお金は借りていない」と否定した場合には借用証書がないとお金を貸した事実を証明しにくくなる場合もあります。

借用証書がない場合で、借主が「そのようなお金は借りていない」と否定したようなときはどうやってお金を貸したことを証明すればいいのでしょうか?

はい。例えば、平成29年12月1日にAさんがBさんに1ヶ月先に返すという約束で50万円を貸したが借用証書は作らなかったとします。
 証明の方法は、第1に、立ち会い人がいて、証言してくれる場合です。
 第2には、貸した金額について、通帳から下ろして貸したということで、証言できる場合です。

先生、立ち会い人が誰もいなかったり、預金から払い戻さず、手持ちのお金を貸した場合にはどうやってお金を貸したことを証明すればいいのでしょうか?

そうですね。Aさんが日記帳をつけていて、その日記帳の平成29年12月1日の欄にBさんに50万円貸したことが書いてあれば、その日記帳によって、50万円貸したことを証明できる場合もあります。
 しかし、借用証書がないと、確かに、お金を貸したことを証明しにくい場合もあることは事実ですので、後からでも、何とか借用証書を書いてもらうよう工夫する必要があります。

あとから、借用証書を書いてもらう場合にはどうすればよいのですか?

AさんがBさんに「貸したよね」と確認する手紙を書いてその手紙の中に、借用書を同封する方法があります。

ア-5 Bさんが、「50万円返すけれども、もう少し待ってほしい」と言って来た場合、Aさんとしては、どうすれば良いのですか。

杉-5 はい。Aさんとしてはただ待ってやるのではなく、Bさんに一筆書いてもらい、少し様子を見るしかないのかも知れませんね。

ア-6 Bさんに一筆書いてもらうには、どうすれば良いのでしょうか。

杉-6 手紙や内容証明郵便を使って催促するのです。
 手紙の場合には必ず、本文と封筒-あて名を書いて切手を貼り、出すばかりの状態にしたもの-のコピーをとっておく必要があります。
 内容証明郵便というのは作文を書くときにつかう原稿用紙のように、ます目のある用紙をつかい、1枚を書いてあと2枚はコピーをして同じ内容のものを3通作り3枚とも郵便局へ持って行きます。
 郵便局は、その3枚に郵便局の判を押し、1枚は郵便局分として保管し、1枚は借主のBさんに出し、もう1枚は差出人分として貸主のAさんに返してくれるというものです。

ア-7 口頭で催促し、さらに、手紙や内容証明郵便を出して請求しても、Bさんが返してくれないときはどうしたら良いですか。

杉-7 最後の手段としてBさんがAさんに書く借用書の文章として「私が平成29年12月1日に1ヶ月先に返すという約束で、Aさんから50万円を借りたことは間違いありません。但し、このお金を返すのはもうちょっと待って下さい」と代筆して、Bさんには、名前のみを書いてもらい、その横に判を押せばいいだけにして、返信用の封筒に切手を貼ったものも同封すれば良いと思います。

ア-8 それでも、Bさんが返さなかった場合にはどうすれば良いのですか。

杉-8 Aさんとしては、裁判所へ持ち出すこととなりますよね。

ア-9 それでは、先生、今月のポイントをお願いします。

杉-9 はい。第1に、借用証書がないと貸したお金を返してもらえないというようなことはないこと、第2に、借用証書を作らないのでお金を貸してしまったときは、あとから借用証書に代わるものを一筆書いてもらうような工夫すること、第3に、返す、返すと言いながら少しも返さない場合には、口頭や手紙・内容証明郵便で請求し、さらに裁判所に持ち出すことなどについてお話しました。